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* 読み:じゆうど

物理用語で系の状態を決定する変数のうち変化しうるものの数のこと。TRPGをはじめゲームで自由度という場合には、可能な選択の種類と数値的幅の多さのことを指していることが多い。

実現方法としては物理用語と同様にパラメータ数とパラメータの状態数を増やして組み合わせ爆発を利用するものと、パラメータを自由に追加・作成できるようにいるものとがある。

組み合わせ爆発を起こすというのは、独立に決定できるパラメータを多数用意して、それぞれのパラメータにつき各種の選択が可能なようにすることによって、結果として多彩な組み合わせを実現するものである。たとえば<var>n</var>個のパラメータがあり各パラメータが<var>m</var>個の選択肢を持つ場合であれば、<var>n</var>×<var>m</var>個のバリエーションを確保できるという意味になる。ポイント割り振り式のキャラクター作成ルールや、能力値・技能を多数用意すること、武器の効果別分類を増やすことなどが好例。ゲームバランスの設計をうまく行わないと、定番的な有利な組み合わせしか使用されなくなってしまうという問題がある。

もうひとつのパラメータを自由に追加・作成できるというのは、パラメータやパラメータの内容を追加することで、事実上自由度を無制限に増加させることができるというもの。これがTRPGの優位性として「自由度が高い」と喧伝されているものである。実例としては技能をプレイヤーやマスターが作成できたり、アイテムを追加できたりするものはもちろん、問題解決の際に用意されていた解法以外の方法で困難を解決したりすることや、世界設定を自作すること、必要に応じて追加ルールを作成したりシナリオを自作することまで含まれる。このタイプの自由度とは、実のところあらかじめ選択肢を決定・開示しないことによりゲームとして不完全にしたことから得られる自由度であり、きちんと制御してゲームとして完全なものにすることはゲームマスターに委任されているということに他ならない。TRPGの遊びにくさや理解しにくさ、そして発想の豊かさや遊び方の複雑さは、不完全さゆえの自由度に由来すると考えられる。

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